カナダのテック企業がもつグローバル・プレゼンスは一見して大きくはみえないかもしれません。しかし、テクノロジーの震源地である米国との相互依存関係の中で戦略的にイノベーションに投資し、その勢いを着実に強めてきました。Tech Giant に寄り添いながらも吸い込まれないため、様々な垣根を取り払って基礎研究と人材育成に賭けてきたカナダと、未来の共創を。

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在日カナダ大使館では、普段目にすることの少ないカナダの先端産業動向についてのウェビナーを随時開催しております。次世代自動車産業から量子コンピューティングまで、カナダのもつ強みを総覧ください。

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WHY CANADA日本のオープンイノベーションを羽ばたかせるカナダとの連携

層の厚いAI人材

カナダはGDPの3%以上を研究機関に投資しており(人口比で世界一)、早くからAIのポテンシャルを見出して政府自ら一貫した支援を行ってきました。
「AIのゴッドファーザー」とも呼ばれるトロント大学のヒントン教授を中心としたAI研究者達の活躍もあり、現在カナダ国内では60名の教授、600名超の研究者が、AI研究に従事しています。またAMII、MILA、VectorといったカナダのAI研究所は、今や世界のAI研究を牽引する役割を果たしています。
Google、Facebook、Uber、Samsung、LG、デンソーなどの最先端企業も、トロントやモントリオールにいちはやくAIラボを設立。富士通もAI事業本部を日本からバンクーバーに移転し、カナダのAI人材を活用してソリューション開発を行っています。

尖った
テクノロジ企業群

カナダのテック人材は今や82万人にものぼり、総人口の5%以上を占めるに至っています。優秀なスタートアップ企業が多数生み出され、元来弱かった創業期の資金集めに関しても、米国投資家達の熱い視線を受け、2018年には539件、62億ドル(前年比69%増)のVC資金が投入されています。
こうしたカナダのスタートアップへの投資は、事業会社による戦略投資が4割超を占めており、技術連携や共同サービス展開を志向する日本企業にとってもシナジー効果を得やすい状態であると言えます。
さらにカナダ政府は、Canadian Technology Acceleratorというプログラムを通じ、厳格な審査をくぐり抜けた光るカナダのテクノロジ企業群と日本企業との戦略的連携構築を支援しています。

産学連携に手厚い
政府支援

カナダ政府は高等教育で得た知識を現実課題に応用できる産業人材を育成することに、強いインセンティブを付与しています。そのメカニズムのひとつが、マイタクス(Mitacs)というNGO組織。大学の研究室と企業のR&D部門を繋ぎ、共同研究資金の5割を政府が支援することにより、2020年までに年間1万件の産学連携プロジェクトを形成予定です。教育者側にも企業側にもメリットの大きい好循環システムが、イノベーションの苗床を作り上げています。
カナダ政府はこうした取組みをグローバルに共有することに対しても積極的です。富士通とトロント大学の共同研究はその好例です。またカナダ最大の国立研究所・NRCは、2018年より日本を重点国と位置づけ、連携関係を強化しています。オープン・イノベーションを標榜する日本企業にとって、今が絶好の機会であることは間違いありません。

日本とカナダの
親和性

他文化、多様性の尊重を国のアイデンティティとして掲げるカナダでは、諸外国への対応や連携構築が非常にスムーズです。1970年代から始まった日本企業のカナダへの投資も大いに評価され「長期的な雇用を生み、地域に貢献する日本」というプラスイメージを育んでいます。この流れは近年も拡大傾向にあり、2018年に1200億円を投じたカナダでのRAV4増産を発表していたトヨタは、2019年にレクサス2車種もカナダでの生産を決定。同年、コマツ、クボタも相次いでカナダ国内にサービスや物流拠点の新設を発表しています。
「人材の質」ひいては「工場の質」が高いカナダは、政府支援を受けつつ高度なR&Dを行える環境という意味においても、戦略的重要性を持っているのです。
さらに日本企業がグローバルに活躍していく中で、自社内外の人材育成をする場としても、カナダは最適な地であると言えるでしょう。

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